【放デイブログの運営者】
今日は私が支援の参考にしている書籍の紹介を感想を含めて紹介したいと思います。
今回は「どうしても頑張れない人たち」です。
「コグトレ」の開発や「ケーキをきれない非行少年たち」の執筆をされている宮口幸治さんの著書です。
僕自身この書籍を読んで自分の日々の支援を見直すきっかけになりました。
今回は私がこの書籍を読んで印象深かった部分をご紹介させていただきます。
【宮口幸治先生の書籍】
1日5分! 教室で使えるコグトレ 困っている子どもを支援する認知トレーニング122
【今回の書籍】
しかしこの書籍で問題提起されているのは
「頑張れない人」こそ支援の対象ではないかということです。
どこか私たちは「頑張っていない」と感じるお子さんや障がいをお持ちの方に対しては苦手意識を感じてしまったりします。
「頑張っていない」と見えてしまうお子さんは日々、以下のように感じていることが多いかと思われます。
- また叱られた
- 自分なんてダメだ
- どうせみんな自分のことをばかにしているに違いない
などのネガティブな思考や被害的な思考に陥ってしまいます。
お子さんの場合だと親切に声かけをされても「バカにされた」と暴力をふるってしまうこともあるかと思います。
お子さんの支援の中でよく使われる「お試し行動」についても相手がどこまで自分を見捨てないかといった確認作業から発生する場合が多いです。
そういった子ども達を理解する人はやはり少数派で「厄介者」として捉えてしま位がちです。
この本の中で宮口先生は
- 頑張れないから支援しなきゃいけない
- 支援したくないから支援しなきゃいけない
- 困ってないふりをするから助けなければいけない
- 支援の場に自ら来られないから支援しなきゃいけない
と言われています。
高度成長期の時代は「頑張る」ことが優れているといった価値観が当たり前でした。「24時間働けますか?」などのCMが有名ですよね。
最近の社会の風潮として「頑張らなくてもいいよ」といったメッセージがよく取り上げられることがあります。
書籍で宮口先生は「頑張らなくてもいい」は誤解してとると子ども達の可能性を失わせることにつながると書かれています。
「頑張らなくてもいい」はすでに頑張っている方へのメッセージとしては優秀なのです。
しかし、「まだ頑張っていない」方にとってはチャレンジする機会を奪ってしまう可能性があると書かれています。
特に私たち支援者はお子さんの能力を過小評価して本人の意向を確認しないままに挑戦することから遠ざけてしまうことがあります。
もしかすると、高い能力を持っている可能性があるかもしれません。
私たち支援者や保護者様がお子様と関わる中で意識しなきゃいけないこととして
「無理をさせない」と「頑張らないせない」は別ということが重要です。
書籍では「認知機能」の弱さの問題について取り上げられています。
書籍で取り上げられている例として「見通しの弱さの問題」があります。
頑張るためには「見通し」がないとモチベーションが維持できません。
漢字を覚える→褒められる→やる気が出る→テストでいい点が取れる→いい学校→いい仕事→安定した生活
「いい学校に行く」までの見通しが持てると、毎度「褒められる」がなくてもモチベーションが維持できます。
しかし、見通しを持ちにくいお子さんであれば、先の見通しを持ちにくいため
漢字を覚えた→褒められない→終わり(漢字終了)
となってしまいます。
このようなお子さん放課後等デイサービスでもよくいらっしゃらないですか?
書籍では「見通しの弱さ」が犯罪行動につながることや「見通しを持たせる」ための支援についても書かれています。
今回は、少し慣れない中ですが書籍紹介をさせていただきました。
今回紹介した書籍ではさらに深い内容が書かれているのでぜひ、支援や育児の参考にして見てくださいね。
今回は「書籍紹介「どうしても頑張れない人たち」」について書かせていただきました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
【今日ご紹介した書籍】